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一大キャンペーンを実現。

CLIENT

株式会社講談社様

PROJECT

「五等分の花嫁 5つ子と全国47都道府県デート企画」

ディレクター 岡崎

ビーワークス

ディレクター 岡崎

アートディレクター 平岡

ビーワークス

アートディレクター 平岡

デザイナー 滝澤

ビーワークス

デザイナー 滝澤

株式会社講談社様「週刊少年マガジン」で連載中の春場ねぎさんのラブコメディーマンガ「五等分の花嫁」。このマンガの「五等分の花嫁 キャラクターブック」シリーズの発売を記念して、2019年11月から2020年3月にかけて、各都道府県のJRの駅にポスターを提出する企画「5つ子と全国47都道府県デート企画」が行われました。ポスターは各県各5種類、全235種類にも及びますが、ビーワークスでは本企画のポスター・LPの企画、構成、デザインすべてを担当しました。

今回は週刊少年マガジン編集部様(以下、編集部)から、ビーワークスのプロジェクトメンバーが講談社宣伝担当者様(以下、宣伝担当)と共に企画の経緯や苦労話などについてインタビューを受けたものを掲載させていただきました。

各都道府県に掲出されたポスター

どうせやるなら面白く!作品愛で怒涛の進行を乗り越える

『五等分の花嫁 キャラクターブック』の宣伝施策として始まった当企画。「週刊少年マガジン」編集部からの「キャラクターブックが1冊出るごとに各都道府県でポスターを掲載したい」という依頼を受けて、講談社宣伝部とビーワークスが企画チームを立ち上げました。当初はシンプルな告知ポスターを掲出するはずでしたが「どうせやるなら面白く!」という企画チームの作品愛が燃え上がり、年末進行の中、怒涛の制作スケジュールが組まれることとなりました。

宣伝担当 : 最初は北海道・東北・関東……日本全国を5地域にわけ、各地域で5種類のポスターを5ヵ月連続掲出しようと考えていました。とことん「5」にこだわりました。準備期間もあまりなかったので、とりあえずは北海道用に5種分のポスターを作るところから始まりました。

岡崎 : 一応一花(5人のヒロインの中の一人)のタイミングで全体の構想はありました。(各県5種類とはいかないまでも)が、細かなところを打ち合わせる時間もなく、大至急、北海道のポスターを作りました。本当にギリギリでした(笑)。

宣伝担当 : そう(笑)。で、北海道の目処が立ったころ、「東北はどうしよう?」って話になりました。北海道は県としては1、地域としても1……じゃあ東北は6県で1地域だけど、どうすると。東北として1カウントするなら、北海道同様に5種あればいい。それが各県となると……。
東北には6県×5種の30種。日本全国では……47都道府県ですからね、235種類ということになります。とんでもない数字ですよ。しかもちょうど年末でお正月進行でしたから無理だろうと。ところがビーワークスさんが「やる!」って言うんだもん(笑)。

岡崎 : やるからには各県網羅したいじゃないですか(笑)。

宣伝担当 : 今だから言えますけど、私は「できません!」って言ってほしかったです(笑)。

コンセプトは地域密着。全国のファンの声に応える施策を

宣伝担当 : この企画のコンセプトは「地域密着」です。「僕たちの街に五つ子がいる」という企画にしたかった。

岡崎 : ビーワークスは「五等分の花嫁 山手線ジャック」という施策にも関わらせていただいたのですが、地方在住の方が「東京ばっかり!」とおっしゃっているのをSNSで何度も見かけました。それがすごく心に引っかかっていました。全国の人に愛されている作品なのにどうしても都心部ばかりになってしまう……。だから今回の「各都道府県で実施」というお話は嬉しかったです。

平岡 : 大変なことは重々承知でしたが(笑)。全国の皆さまに身近に感じていただけるのなら、是非やらせてくださいという感じでした。
「キャラクターブック発売中!」という普通の告知ポスターでもよかったんですが、より「地域密着感」を出すにはどうすればいいだろうとディレクターと悩みました。

編集部 : 企画自体を「デート」にしたのは何か狙いがあったのでしょうか?

岡崎 : まず企画の目的は5人のヒロインの可愛さを伝えることでした。作中で印象に残っていたのがヒロインが告白するシーンで、恋をしているヒロインがすごく可愛くて、このシーンをベースに広告を作っていこうと考えました。でもよく考えたら人っていきなり告白しないじゃないですか。好きな人に告白するってとても勇気がいることだし……そこでじゃあ1日デートしたら?と思いつき、「告白したいけどどうしよう」って緊張する場面や、好きな人に可愛い水着を見てもらいたい乙女心とか、一緒にほっこりお茶をする場面も描けます。1枚でも可愛いけど、5枚集めれば1つのストーリーになってさらに可愛く、ヒロインの魅力を伝えられるかなと。

細部に至るまでこだわりを徹底

編集部 : 出来上がったポスターを見て、「女の子の方言って可愛い!」と悶絶しました。このセリフはどなたが考えているのでしょう?

岡崎 : 私です。最初は、標準語で書いたセリフを各土地の出身の方に渡して「方言に訳してもらえますか」とお願いしていました。ところが「うち方言ないから」って言われちゃうんですよ(笑)。発音すれば方言らしくなるのかもしれませんが、先に標準語で見せてしまうと標準語に引っ張られてしまうようです。結局、私が方言を調べて、見よう見まねで書いたものを各土地の方に監修してもらうようになりました。

編集部 : それは想像するより大変! 同じ県でも方言が分かれることもありますよね?

岡崎 : そうなんです! 同じ県でも地域によって方言が違うなんてことが全国的にしょっちゅうある。北海道の函館を想定して作ったら、札幌の人に「北海道めっちゃ広いから函館も札幌も旭川も方言違うからね」って注意されたり(笑)。青森も方言が3つあったり……。でも県を一括りにして「方言使ってるよ」じゃなくて、出来るだけポスターを掲出する地域に合わせて、その場所の方言を使うようにしています。

編集部 : SNS経由で読者から「方言が違う」とツッコミをいただきます(笑)。

岡崎 : 調べてはいるのですが……「ごめんなさいいいいいい!」って思ってます。

宣伝担当 : 言い訳になっちゃいますが、ポスターの掲出場所を選べない地域もあるんです。東京大阪は掲出する駅を選べますが、地方だと選べないエリアがある。ある駅に掲出しようと思っても広告の空き枠がなかったりして、予定していた場所と違う駅に掲出するしかなくて……。読者の方から「内容と場所が合ってない!」とご指摘を受けました(笑)。タイミングによっては希望している駅に空きがなくて、やむを得ず別の場所になることもあります。事前に分かった場合はアイデアを考え直したり……。

編集部 : そんなハプニングもあるんですね! 全国の皆さま、こういう経緯がありますのでどうかお手柔らかに……(笑)。方言だけじゃなく、ご当地グルメや地域特有のスポットも出てきますよね。これも調べるだけで膨大な量かと思います。

岡崎 : まず、各県でキーワードを50個ぐらい書き出します。ご当地グルメ、スイーツ、デートスポット……。そこからデートの流れを考えています。「●●で待ち合わせして、●●でスイーツ食べて……」といった感じです。でもやっぱり、その土地に住んでいる人じゃないと分からないことが多くて……。ネットで出てきたご当地スイーツを使っていたら、監修してくれた方に「実際に地元民が食べているのはこっち!」と別のスイーツを教えていただくことも。「これにしてほしい!」という熱い要望をいただくこともあります(笑)。みなさん地元愛に満ちています。

編集部 : こうやってポスターを並べてみると、サイズが違うものもありますね。

宣伝担当 : 気がついてくれましたか? 掲出場所によってサイズが変わるんです。

平岡 : 基本的にはB0で作っているんですけど、掲出場所によっては指定サイズが違うので、その都度作り変えています。サイズだけじゃなくて、「同じパターンを使いまわしている」という機械的な印象にしたくなかったので、全種類なるべくパターンが被らないようにしています。量産する場合はテンプレートを作って絵をはめていくことが多いのですが、今回はテンプレート化せずにこだわりました。

編集部 : とはいえ、これだけの数を作るとなるとどうしてもかぶってしまいませんか?

平岡 : そうならないように、「寄り」「引き」でリズムを出しています。5枚でデートが完結するんですけど、その中で人物に寄ったり引いたりで全体のバランスをみています。どうしても同じような印象になりがちなので、「さっき見たポスターとは違うパターンだ」と気が付いてもらえるように。あとは、どれか1枚に5人全員が入っているバージョンを作っています。

滝澤 : 各シーンでキャラクターが一番魅力的に見える構図にもこだわりました。顔がよく見えるように文字や吹き出しの位置を細かく調整しています。

岡崎 : 1枚だけではなく、複数のコマで構成されているものもあります。漫画原作の作品なので、どこかに漫画感を出したくてコマ割りのような演出をしています。コマで割ることによって話の展開も面白くできますし、見た目的にもバリエーションが無限に広がります。

滝澤 : 自然な流れに見えるような吹き出しの置き方にも神経を使いました。

編集部 : ……コマ、選ぶの大変じゃないですか!?

岡崎 : めちゃくちゃ大変です! 例えば「照れている横顔がほしい」と思っても、他のコマと違和感なく繋がるちょうどいいコマが見つからないとか……よくあります(笑)。当初、とりあえずかわいいコマをストックしてから始めたのですが、やっているうちにピンポイントでほしい表情やポージングが出てきますから。何回読み返したか分からないぐらい原作を読み漁りました。

編集部 : わかります。私もSNS広告を作ったりするので、常に「ちょうど良いコマ」を求めてコミックスを読み漁っています(笑)。

SNSでも全国から反響が続々

編集部 : 私は「週刊少年マガジン」のSNSを担当しているのですが、『五等分の花嫁』の読者はTwitterへの書き込みに愛が溢れています。この企画は「#五等分47デート」というハッシュタグでキャンペーンを展開していますが、みなさんは本件についてエゴサしていますか?

平岡 : ときどきしちゃいます。気になっちゃいますよね(笑)。

岡崎 : まだ見つけられていないポスターがあると、「お願い見つけてー! あのポスターを見つけてー!」って思っちゃいます(笑)。例えば、福島県の水着バージョン(スパリゾートハワイアンズ)がいつまで経ってもSNSにアップされなくて……水着だから問題があったのかもしれないとヒヤヒヤしました。見つけた時はホッとしましたね。

宣伝担当 : 「早く見つけて!」って思うよね(笑)。こちらもどの駅のどの場所に掲出してあるか分からない地域があるので……。読者の方がSNSにハッシュタグつけて上げてくれて、やっと「あ! ちゃんと掲出されてる!」って分かるんですよ。だからみなさんドンドン写真あげて教えてほしいです。出てないと不安になっちゃうから(笑)。

岡崎 : あとは、この企画を通してファンの方々がSNS上で協力し合っているのを見てほっこりしています。「これ見つけたよ!」「東北はあと1枚だ!」とか。「この地域は任せろ!」とか。

編集部 : 私も「第1発見者!」ってつぶやきを見つけて嬉しくなりました(笑)。
公式から「いいね!」とするわけにいかないので、心の中で「いいね!」って念を送りました。

平岡 : 予想よりも大変な企画ではありますが、そのぶん反響も大きくて楽しんでいます。
各地域の地元企業さんにご協力いただくなど、当初は想定していなかった動きも出てきました。

岡崎 : 企画が進めば進むほど、各地域にお住いの方からの情報提供が徐々に増えています。
眺めていると旅行に行きたくなっちゃいました(笑)。

全国のファンを巻き込む一大キャンペーンとなった本企画。背景には制作に関わった企画チームの熱い作品愛と徹底したこだわりがありました。これからもクライアントと強いパートナーシップを築いて、ファンに深く刺さる企画を実現していければと思っています。

キャンペーンの詳細はこちら
(本内容は講談社コミックプラスに掲載の記事を再編集しています)

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